AIが進化させる下水道管管理の未来
令和7年度の国土交通大臣賞「循環のみち下水道賞」を受賞したのは、下水道管の劣化判定を自動化する画期的なAIモデルです。この共同研究は、パシフィックコンサルタンツ株式会社と京都市上下水道局、そして株式会社Ristが協力して進めています。
受賞の背景
2025年9月10日に行われた授賞式で、受賞した取組は「\ AI×高画質管口カメラ調査により維持管理の課題を解消! /」というもので、アセットマネジメント部門で高く評価されました。この研究は、営繕や維持管理における現状の課題をAIと高画質な管口カメラを用いることで解決し、効率化と高精度な判定を実現しました。
技術の詳細
京都市が導入したアクションカメラを利用して、管路の内部を高解像度で撮影。AI画像良否判定モデルがその画像を解析し、劣化を判定するために必要な情報が正しく捉えられているかを判断します。また、「AI劣化判定モデル」は、管路の状態や劣化の度合いを評価し、技術者に頼らず高品質な判定を実現します。これにより、これまで以上に迅速かつ正確な維持管理が可能となります。
循環のみち下水道賞について
「循環のみち下水道賞」は、下水道を通じた健全な水と資源循環の実現を目指す優れた取組を表彰するもので、平成20年度に創設されました。社会の変化に対応し、持続可能な社会を支える事例を表彰することによって、全国的な浸透を目指しています。
パシフィックコンサルタンツ株式会社の役割
パシフィックコンサルタンツ株式会社は、1951年に創立されて以来、70年以上にわたり建設コンサルタントとしてリーディングカンパニーの地位を築いてきました。都市計画や社会インフラの整備に精通し、「未来をプロデュースする」を企業ビジョンに掲げ、持続可能な社会の実現へ向けた取り組みを続けています。
- 会社名:パシフィックコンサルタンツ株式会社
- 所在地:東京都千代田区神田錦町三丁目22番地
- 代表者:大本 修
- 公式Webサイト:
パシフィックコンサルタンツ
今後もAI技術の進化とともに、下水道管理の効率性や信頼性が一層高まっていくことが期待されます。この共同研究によってもたらされる未来の水道管理システムが、多くの地域に広がることを願っています。