新たなHPVワクチン接種状況を可視化する「ワクチンJAPAN」開設のお知らせ
エムスリー株式会社は、HPV(子宮頸がん)ワクチンの接種状況を視覚的に理解できるサイト「ワクチンJAPAN」を本日より一般公開しました。このサイトは医療のリアルワールドデータを基に、毎月、都道府県ごとの接種状況を可視化します。
サイト開設の背景と目的
エムスリーのミッションは、「インターネットを活用して健康で長生きする人を増やし、不必要な医療コストを削減すること」です。このビジョンを実現するために、2024年度にはエムスリー総合研究所(M3総研)を設立し、日本の医療実態を中立的な立場で調査・研究する予定です。この結果を広く発信することが、私たちの目的です。
毎年日本で約1.1万人の女性が子宮頸がんを罹患し、3000人がこの病で亡くなっています。この数字は、交通事故による死亡者数と同じくらいのものです。特に、25歳から40歳までの女性にとって、がんによる死亡原因の第2位は子宮頸がんです。しかし、9価HPVワクチンを接種することで、子宮頸がんの原因の80%から90%を予防することが可能です。現在、小学校6年生から高校1年生に相当する女子たちは、HPVワクチンを公費で受けることができます。
とはいえ、HPVワクチンの接種は2013年から約9年間、個別の勧めが行われなかったため、接種率は大幅に下がってしまいました。2022年の勧奨再開後は接種率が回復傾向にあるものの、初回接種率は依然として低く、一部の都道府県では10%未満というデータもあります。M3総研は、このような現状を受けて、「ワクチンJAPAN」を公開し、一般の方々や医療従事者、さらには自治体関係者がHX&Pワクチンの接種状況を正確に理解できるよう、データを提供します。これにより、利用者が自身の選択肢を見極めやすくなり、より良い判断ができるようになります。
サイトの概要
サイトの特徴
- - 信頼性の高いデータ: 医療リアルワールドデータを活用し、データベース「JAMDAS®」、施設別納入実績データ、厚生労働省などの公表値を統合した元のロジックで推計しています。専門家による監修もあり、高い信頼性を保持しています。
- - 迅速なデータ更新: 月ごとにデータが更新されるため、これまで数年単位でしか把握できなかった接種状況を、リアルタイムに近い形で把握することができます。
こうした取り組みを通じて、エムスリーは日本の予防医療分野において重要な役割を果たし、社会的インパクトを生み出すことを目指しています。
今後の展望
今後も、エムスリーは医療ビッグデータを活用した社会課題解決に向けて、取り組みを進めていきます。HPVワクチン接種の適正化と普及を目指し、さらなる社会的貢献を目指すための基盤を築いていきます。
会社概要
所在地:東京都港区赤坂一丁目 11番 44号
事業内容:インターネットを利用した医療関連サービスの提供
URL:
https://corporate.m3.com
お問い合わせ先
エムスリー総研ワクチンJAPAN運営担当
Email:
v-japan@m3.com