世田谷区の子育てネットが大賞を受賞
世田谷区において20年以上にわたり、地域子育て支援ネットワークの形成に尽力してきたNPO法人せたがや子育てネットが、令和6年度の「東京都女性活躍推進大賞 大賞<地域部門>」を受賞しました。この受賞は、同団体が掲げる「子育てしながら街に出よう!」というスローガンのもと、地域全体での子育て支援を推進してきた成果を示しており、今後のさらなる活動にも期待が寄せられています。
地域子育て支援の取り組み
現在の日本では、核家族化の進行により、親子の孤立や各家庭の特有なニーズに対する対応が求められています。世田谷区も例外ではなく、年間出生数が約6,300人と都内で1位を誇る同区は、特に子育てに関わるさまざまな課題が集まりやすい地域です。
昭和40年代から活発な住民活動が行われている世田谷区ですが、子育て支援者や団体をつなぐネットワークとしての組織はあまり発展してきませんでした。そこでせたがや子育てネットは、2004年に設立され、インターネットを活用した情報発信や情報交換を通じて、地域の人々と一緒に子育て支援の仕組みを構築してきました。
支援活動の多岐にわたる展開
同団体は、これまでの20年間にわたり、地域全体で子育てを支えるための様々な活動を展開しています。現在、世田谷区内には5つの「おでかけひろば」を運営し、地域の親子が気軽に集まれる場所を提供しています。また、行政とも連携し、「産前・産後のセルフケア講座」や「両親学級」など、子育て支援事業を積極的に展開しています。このような取り組みは、地域の仲間と一緒に創出している点が大きな特徴です。
さらに、全国規模でも「NPO法人子育てひろば全国連絡協議会」に参加し、情報交換や提言活動を行なっています。これにより、世田谷区だけでなく全国的な視野での子育て支援に繋がっています。特に重要視されている事業のひとつが「ホームスタートぷちぷち」で、地域の子育て経験者がボランティアとして家庭訪問し、親子を支える取り組みが進行中です。
特徴的な事業も多数
これらの活動に加えて、特に注目されているのが「赤ちゃんを連れて学校へ行こう!」という事業です。これは、親子ボランティアが赤ちゃんを連れて地元の中学校で授業を行う体験型プログラムであり、世田谷区の若者たちに育児のリアルを伝える貴重な機会となっています。こちらは、団体の代表が自身の子どもを連れていく姿から着想を得たもので、参加者からも好評を得ています。
未来に向けた活動
NPO法人せたがや子育てネットは、今後も地域の多様なニーズに応える活動を進めていく考えです。子育て中の方々が安心して外出できる環境を整えることで、地域全体が巻き込まれる形での支援活動を継続し、さらなる子育て支援の向上を目指しています。これからも地域との強いつながりを大切にし、子どもたちとその家族が笑顔で過ごせる社会づくりに寄与していきます。
参加や支援を募集
せたがや子育てネットでは、地域で同じ目標を持つ仲間との出会いや、活動に支援してくださる方々を広く募集しています。さまざまな背景を持つ人々が集う場をつくり、地域の子育て環境を共に向上させていくために、ぜひ新たな仲間の参加をお待ちしています。