医療データセミナー
2025-08-05 10:22:04

日仏連携の医療データセミナーで次世代医療技術を探る

日仏連携の医療データセミナーで次世代医療技術を探る



2025年6月19日から20日まで、慶應義塾大学医学部 北里講堂において「France–Japan Bilateral Seminar on Health Data」が開催されました。この国際学術イベントには、日仏の研究者、政策担当者、産業界の専門家が集まり、医療データの取得、統治、応用についての見解を交換しました。

セミナーの目的と背景



医療データは、現代の医療において重要な役割を担っています。しかし、日本国内では多くの医療データが未活用のまま残されているのが現状です。このセミナーでは、いかにして医療データを安全かつ効率的に活用できるか、さらにはその先にある次世代医療技術の到達点についてが議題となりました。特に、NTTグループから登壇した研究者たちは、デジタルツイン技術を通じて医療の未来像を描き出しました。

NTTグループの発表内容



Japan Precision Medicine Platformの紹介



特に注目されたのは、NTTプレシジョンメディスン株式会社によるセッション5.1での発表です。ここでは、日本発の医療データプラットフォーム「JPP」の実態について語られました。日本国内の医療機関に蓄積されたデータの95%以上が活用されていない現状を打破すべく、安全に医療データを共有できる環境を構築しています。

JPPは、複数の病院からのデータを分散型で利用できる「Federated Analysis」と、データ持出しの制御を可能にする「Trusted Research Environment」を基盤としており、ドラッグロスの解消や臨床開発の迅速化に寄与することを目指しています。

デジタルツイン技術の未来



セッション5.4では、デジタルツイン技術をテーマにした講演が行われました。NTTグループの柏野博士は、IOWN(Innovative Optical and Wireless Network)構想のもとで、個々の健康状態をリアルタイムでセンシングし、サイバースペースに再現する「Bio-Digital Twin」の未来像を描き出しました。これにより、疾患の予測や行動変容を支援する次世代医療が実現可能であることが示されました。

国際的な意義と今後の展望



今回のセミナーは、単に医療データの活用にとどまらず、国際的な協力の重要性も再確認する機会となりました。質疑応答では、フランスの医療機関からのデータ共有の問題についての質問も寄せられ、共同での取り組みの可能性が示唆されました。

結論



このセミナーを通じて、NTTグループが描く次世代医療に向けた構想は、国内外の関係者に多くのインスピレーションを与えました。医療データを活用した新しい社会実装が進む中、NTTグループは引き続き国内外の研究機関と連携し、未来の医療に貢献していくことが期待されています。


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