キヤノン、RF/EFレンズシリーズが記録的な生産を達成
キヤノンは、自社の交換レンズ「RF/EF」シリーズが累計生産本数1億7,000万本を達成したと発表しました。この成果は、2025年10月21日をもって正式に報告されたもので、カメラ用交換レンズにおいて世界最高の生産本数を記録したことになります。この記念すべき瞬間に生産されたレンズは「RF70-200mm F2.8 L IS USM Z」で、2024年11月に市場に登場します。
交換レンズの歴史
RF/EFレンズシリーズの歴史は1987年に遡ります。当時、宇都宮工場でEFレンズの生産が始まり、正式にEOSシリーズのための交換レンズとして設計されました。このRF/EFレンズシリーズは、これまでに台湾やマレーシア、大分、宮崎などの拠点で製造され、初心者からプロフェッショナルまで、幅広いユーザーに支持されています。
最初の1,000万本を達成したのは1995年で、続いて2009年に5,000万本、2014年には1億本を突破しました。そして今回、1億7,000万本という新たなマイルストーンを達成し、キヤノンの技術力の高さを証明しました。
技術革新とラインナップの拡張
RF/EFレンズシリーズは数々の世界初技術を搭載しています。超音波モーター(USM)や手ブレ補正機構(IS)など、革新的な機能を次々に取り入れており、特に2018年からは大口径・高速通信システムを持つRFレンズが追加されるなど、より一層の進化を遂げています。現在、合計108種類の豊富なレンズが揃い、焦点距離は10mmの広角から1200mmの望遠までカバーされています。
また、1台のカメラでVR撮影が可能なレンズも登場し、動画撮影に適したパワーズーム内蔵レンズの展開も行われており、静止画だけでなく映像制作においてもユーザーの多様なニーズに応えられる体制を整えています。
長年の導入と今後の展望
キヤノンは、2003年から22年連続でレンズ交換式デジタルカメラのシェアで世界No.1を誇っています。これからも独自の映像技術を磨き続け、レンズラインナップをさらに強化・拡充することで新たな映像文化の発展に寄与していくことを目指しています。
2021年にはミラーレスカメラ用のVR映像撮影システムも導入され、さらに2024年からはアイリスリングを搭載したハイブリッドレンズシリーズの展開が開始される予定です。キヤノンの取り組みは、撮影技術を新たなステージへと引き上げ、ユーザーの期待に応え続けることでしょう。
おわりに
今回の1億7,000万本の生産達成は、キヤノンの技術革新の歴史において重要な一歩です。未来の写真・映像文化のさらなる発展に向けて、キヤノンの取り組みに期待が高まります。この新たな記録により、多くのクリエイターたちが新しい技術を活用し、想像力を広げていくことを楽しみにしています。