NSW株式会社とScalarがメインフレームモダナイゼーションを進化させる新機能を発表
メインフレームモダナイゼーションの新たな一歩
2024年6月、NSW株式会社と株式会社Scalarは、共同で開発した「メインフレームモダナイゼーションサービス」の新機能をリリースしました。この機能強化により、メインフレームからのデータ連携がさらに円滑に実行できるようになりました。特に注目すべきは、COBOLのデータ定義の一部であるCopy BookをJSON形式に変換するプロセスがモジュール化された点です。この変更により、古いメインフレーム環境と新しいモダンシステムとの間でのデータ移行がより簡便かつ高い信頼性をもって行なえるようになります。
背景と目的
老朽化したメインフレームのクラウド環境への移行は、特に金融、製造、流通業界において急務となっています。これに伴い、COBOLを用いた基幹業務システムとモダンな分散型システムとのデータ連携に多くの技術的な課題が存在しています。このような中、NSWとScalarは、既存のメインフレーム環境を維持しつつ、データ連携を円滑にするための新機能に着手しました。
新しい機能の特長
新開発の機能の一環として、データ変換プロセスの標準化が計られました。具体的には、Copy BookをJSON形式に変換する処理のモジュール化です。この変換作業により、既存の資産の構造を維持しつつ、効率的に作業を進めることが可能となります。
さらに、メインフレームDB、RDB、ファイル、NoSQLといった様々なデータソースに柔軟に接続できる能力を有しており、統合的な運用を実現します。
今後の展開
この新機能は、AWSやMicrosoft Azureをはじめとした主要なクラウドプラットフォームとのさらなる連携を図っていく予定です。また、株式会社セゾンテクノロジーが提供する「DataMagic」などのHULFTシリーズを使ったデータ移行ソリューションも充実させていく見込みです。これにより、クライアントはCOBOLアプリケーション資産を効率的に活用できる移行モデルの普及を図ることができます。
株式会社Scalarについて
株式会社Scalarは、「データマネジメントの未来を創る」をミッションとし、2017年に設立されたグローバルスタートアップです。東京とサンフランシスコに拠点を持ち、データベースを統合し、トランザクションや分析を実現する「ScalarDB」を開発しています。また、データ改ざん検知のソフトウェア「ScalarDL」も手掛けており、データの真正性を守るためのソリューションを提案しています。
このように、NSW株式会社とScalarは、メインフレームモダナイゼーションの新たなステージである新機能を発表しました。これは、業界全体に新たな風を吹き込む解決策となるでしょう。詳細については、各企業の公式ウェブサイトをご参照ください。