水素エンジン発電の進展
2025-03-12 15:18:21

三菱重工エンジン、水素エンジン発電セットの定格出力を達成

水素の未来を切り開く三菱重工エンジンの挑戦



三菱重工グループの一員である三菱重工エンジン&ターボチャージャ株式会社(MHIET)が、新たな技術革新により水素エンジン発電セットの定格出力を達成しました。この革新的な発電システムは、500kWクラスの水素専焼エンジンを搭載しており、未来のエネルギー供給における重要な役割を果たすことが期待されています。

実証試験の成功



MHIETが相模原工場内に設置した実証設備では、水素100%を燃料とした運転による定格出力(435kW/1,500回転)の達成を掲げています。この実証試験は、既に水素100%で安定した燃焼を実現している単気筒エンジンではなく、実際の製品を想定した水素専焼エンジン発電セットを使用して行われました。自社設計・製造の6気筒エンジンを搭載しており、補器類も水素の特性に配慮して設計されています。

安全性と信頼性の評価



今回の試験では、エンジンの起動から安定的な発電、さらには停止までの一連の流れを水素100%燃料で確実に行うことができること、さらに異常時の保護機能がしっかりと機能することを確認しました。この工程を通じて、MHIETは製品化に向けた評価を進めており、今後も信頼性と安全性の評価を継続して実施する方針です。このように、一貫した開発サイクルを構築することで、迅速な製品化が可能となっています。

燃料転換の重要性



レシプロエンジンはその機構上、さまざまな燃料を利用できる特徴を持ち、低・脱炭素社会の実現に向けたエネルギーの転換に寄与しています。特に水素専焼エンジンを使用した発電セットは、純水素を燃料とすることで、燃焼によるCO2を一切排出しないため、環境に優しい分散型電源の実現に貢献します。

グリーン水素の利用



MHIETが実施している実証試験では、山梨県甲府市で生成されたグリーン水素を使用しています。これは、再生可能エネルギーの余剰電力と水から生成されるもので、環境負荷を最小限に抑えた水素です。このような取り組みは、三菱重工グループが掲げる2040年のネットゼロ目標を達成するための重要なステップとなります。

結論



三菱重工エンジンの水素エンジン発電セットは、未来のエネルギーの在り方を示す重要なプロジェクトです。今後の製品化プロセスを加速し、水素の利用拡大による脱炭素社会の実現に貢献していくことが求められています。この技術がもたらす可能性は、私たちのエネルギー利用の未来を大きく変えることでしょう。


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