ワークルールを手のひらで実現する『ワークルールブックアプリ』
2023年、社会保険労務士法人HABITATが正式リリースした『ワークルールブックアプリ』は、企業の理念や行動指針、社内ルールを社員が簡単に確認できるツールです。このアプリは、一般社団法人日本ABAマネジメント協会と共同で開発され、行動分析学(ABA)の原則に基づいて設計されています。アプリは“自立型の行動”で動く組織の構築を目指し、職場のコミュニケーションや文化の向上を支援します。
現場での「マネジメントの壁」を解消
多くの企業が「もっと頑張ってほしい」「やる気を見せてほしい」といった想いを抱える中で、実際の行動には結びつかないという課題があります。この現象には共通の理由が存在します。それは、社員が“やる気”ではなく、設定された“環境”によって動かされるということです。いくら感情を込めて話しても、行動基準が曖昧であれば、社員は積極的には動けません。
『ワークルールブックアプリ』は、こうした現場での悩みを解消するために開発されました。理念や価値観を明確で実行可能な「行動の言葉」に変換し、社員が迷わず行動できる環境を提供します。
行動分析学(ABA)を基にした考え方
行動分析学は、「望ましい行動が起きるための環境を整えること」に焦点を当てています。例えば、「モチベーション高く」と言うだけではなく、「新しい仕事に自発的に着手する」といった具体的な行動に落とし込むことで、社員の行動を促進します。また、「挨拶を大切に」であれば「朝職場で会う人には自分から挨拶をしよう」といった具体例に変換します。こうした具体的な指示により、組織の雰囲気や文化が変わっていくのです。
スマホでアクセス可能な理念
『ワークルールブックアプリ』は、理念、行動指針、社内ルール、制度、Q&Aなどを一つにまとめ、いつでもどこでも簡単に確認できるようになっています。これにより、従業員は「マニュアルを探す」必要がなくなり、手のひらで会社の考えを理解し、自然な行動に結びつけることが可能です。
アプリの特長の一つに、次のような機能があります:
- - スマホ・PC対応:どこでもワークルールを確認可能。
- - ABAベースの行動指示:理念を具体的な行動に変換。
- - 理念浸透支援:会社のMVV(Mission・Vision・Value)を現場で共有。
- - ルールの一元管理:暗黙のルールや制度を整理し、混乱を避ける。
- - 更新・通知機能:ルール改定や新方針の即時共有。
目的の異なるツールとしての意義
よく受ける問いの一つに「就業規則とは何が違うのか?」というものがあります。就業規則が労使間の権利と義務を明確化し、トラブルを防ぐことを目的とするのに対し、ワークルールブックは「組織風土の向上」を目指しています。具体的には、理念の浸透や自主的な行動を促し、安心して働ける環境を整えるためのツールなのです。
利用法で浸透を促す
『ワークルールブックアプリ』は単なる導入ツールではなく、理念を意識的に語る機会を増やすための実践的なツールです。採用時に社風や価値観を明確に伝え、朝礼や会議では一つのルールをテーマにした対話を行うことで、現場の意識を揃えることができます。また、日常業務において「迷ったとき」にすぐ確認できる“行動の辞書”として役立つのです。
導入の流れとサポート
導入は安心の4ステップで進められます。ヒアリングから、既存資料をアプリに最適化、テスト運用、そして本導入を行い、社保労士法人HABITATのコンサルタントが支援します。この仕組みを通じて、初めての企業でも無理なく運用できるように配慮されています。
企業の声と今後の展望
導入企業からは「ミスが激減した」「現場の混乱がなくなった」といった豊富な成果の声が寄せられています。今後は、製造業や教育、医療、介護など、現場の判断に悩む業種への普及を進め、更には行動ルールの自動提案やAI分析機能の追加も視野に入れています。
ワークルールブックのマスター講座
企業向けに、ワークルールブックの運用法を学ぶ講座も開催されています。全2日間でのカリキュラムが用意され、実際にアプリを作成する内容も含まれています。理念を語る時間が会社を強くします。このための仕組みが、ワークルールブックアプリです。
社会保険労務士法人HABITATは、「気持ち」や「意識」ではなく「行動」を変えるための仕組みを提供し、“安心できる職場”の実現を目指しています。このアプリが、企業文化にポジティブな影響を与える手助けとなることを期待しています。