「良い夫婦」の秘訣とは？調査から見えた絆の深め方

毎年11月22日は日本で「いい夫婦の日」として多くの夫婦に祝われています。今年は土曜日に当たるため、特別な日にお出かけを計画する人も多いのではないでしょうか。そんな中、認知科学に基づくコーチングを行う株式会社ミズカラが、2025年に実施した「いい夫婦の関係性」に関する意識調査の結果が発表されました。本記事では、その調査結果をもとに「良い夫婦になるための条件」や「夫婦仲を深める方法」に迫ってみましょう。

調査結果の概要

今回の調査では、25歳から59歳の既婚有職男女500名を対象に、「いい夫婦」の条件について分析されました。その結果、夫婦間で夢や価値観を共有することが、仲の良い夫婦の秘訣というこの調査は非常に興味深いものでした。実際、仲が良い夫婦ほどお互いの価値観を理解し合い、共感している傾向が見られることがわかりました。

一方で、仲があまり良くない夫婦には、価値観のすり合わせが進まないことが多く、溝が深まってしまう傾向も指摘されています。このことから、良好な関係を築くためにはまずはお互いの思いを語り合うことが大切だと示唆されているのです。

価値観の共有がカギ

「仲を良くするために何かアクションを起こそう」と考えた場合、自己開示がキーとなります。日常の些細なことや感情について話し合うことで、相手の視点を知ることができます。「自分はこう感じた」といった声掛けをすることで、会話が生まれ、良好な関係へと繋がっていくのです。そのため、自分の心情をまずはオープンにすることから始めることをお勧めします。

お互いの歩み寄り

さらに調査の中で明らかになったのは、良い夫婦になる過程は「お互いの歩み寄りによる努力」であるということです。夫婦は一緒に時間を過ごすほどに問題や齟齬も出てくるものですが、それを一つ一つ解決することによって、絆が深まっていくのです。実際のところ、改善を試みることがない夫婦も40%から50%にのぼることが確認されており、仲が悪い夫婦はどちらかと言えば「あきらめる」傾向があります。

夫婦観の影響

さらに面白いのは、幼少期の両親の夫婦関係が、現在の夫婦関係に無意識的に影響を与えているという点です。特に、親の夫婦関係が悪いほど、無意識にそのモデルを真似てしまう傾向があります。調査結果によると、全体の8割が「夫婦仲は良い」と回答しており、これは「良い夫婦が当たり前だ」というビリーフ（信念）が根付いているとも言えるでしょう。