#リノベーション #設計者 #築古物件

築古リノベーションのプロが教える成功のポイントとは？

リノベーションのプロである設計士に、築古物件のリノベーションについてお話を伺いました。古い建物を美しく甦らせる一方で、さまざまな注意が必要です。今後の参考にしてみてください。

1. 予想外の構造的問題に備える

築古物件には、現代の基準に沿った物件とは異なる、さまざまな問題が潜んでいることがあります。特に注意が必要なのが、下地や躯体の劣化です。設計士の一人は、「古民家などでは特に、下地の腐敗が見られ、修繕が高額になることもある」と警告します。このため、古い物件をリノベーションする場合は、下地補修や躯体補強のための予備費を十分に計画しておくことが求められます。

また、シロアリや水回りの問題にも気を配りましょう。シロアリ被害は蓄積されると深刻で、特に水回りの近くはリスクが高いです。専門家による事前調査をお願いすることで、予期しないトラブルを回避できます。

2. 健康・安全面に注意

築古物件には、アスベストや害虫の問題も潜んでいます。1980年代以前の建物にはアスベストが使われている場合が多く、撤去には専門業者による処理が必要です。設計士は、「アスベストの撤去は費用が高くつくことも」と述べています。また、長年放置された部分には害虫が潜んでいることもあり、衛生面での注意が必要です。

3. 設備面の老朽化に目を向ける

給排水設備の老朽化も問題の一つです。設計士の多くは、「見えない配管の劣化が水漏れを引き起こすことがあるので、給排水設備は可能な限り一新してください」とアドバイスしています。加えて、古い物件では断熱性能があまり高くないため、現代の基準に合わせた断熱改修も検討しましょう。

4. リノベーション計画での大事な心構え

リノベーションを行う際には完璧を求めすぎないことが重要です。設計士の一人は、古い物件では「期待通りに進まないことも多い」と語ります。リノベーションのプロセスを楽しむためには、ある程度の柔軟性が求められます。また、コンクリート現しの仕上がりに関しても、思わぬ荒れ具合が出ることがあるため、事前に不安な点を確認しておくと安心です。