最近、株式会社モロが実施した調査結果が、多くのシニアITエンジニアの実態を明らかにしました。調査対象は40代から60代のITエンジニア600人で、そのうち約64%が「年齢による選別」を感じていると答えています。この調査からは、年齢で評価されることに対する不満や、若手エンジニアへの感情が浮き彫りになりました。
まず、シニアエンジニアが感じる年齢による選別についてのデータを詳しく見てみましょう。採用や案件選考に関与している417人中、約64%が年齢を理由にした選別が存在することを実感しています。この調査結果は、年代に関わらず多くのシニアエンジニアが共通して感じることだと言えます。年齢を評価基準として捉えるのではなく、実力や実務経験での評価を望む声が強いのです。
評価基準に関しては、年齢や在籍年数が最も少ない割合であったのに対し、判断力や設計力といった現場でのパフォーマンスが重要視されています。具体的には、42.7%が判断力や設計力、品質への責任を重視し、年齢は重視されていないという現実が明らかになりました。今後、採用や案件選考においても、こうした実力が重視されるような意識改革が求められます。
また、シニアエンジニアが若手エンジニアに対して感じる感情についても伺いました。「自分も学び続けなければと刺激を受けている」といった意見が226人から寄せられた一方、若手の経験不足や判断の浅さに不安を抱く声も202人ありました。このように、若手エンジニアとの関係性は複雑で、刺激を与える存在であると同時に、懸念も抱かせる存在となっているのです。
AIの進化や若手エンジニアの登場により、シニアエンジニアの立場がどう変わるのかを聞いたところ、44.7%が「学び続ければ問題ない」と回答しました。このように前向きな意見が多い一方で、約30%が「厳しくなる可能性」を示唆し、不安を抱く人も少なくありません。今後も、AIを活用した新しいエンジニアリングの形が求められますが、基礎学習の重要性は変わらず、しっかりとしたスキルを磨くことが求められるでしょう。
さらに興味深いのは、30%が「若手と一緒に仕事をする機会がほぼない」と回答している点です。この結果は、特に60代のエンジニアから多く集まっており、経験の共有や技術の承継に課題があることを示唆しています。若手とのコラボレーションが少ないことが、業界全体の発展に影響を及ぼす可能性があるため、意識的に対話を増やす必要があるでしょう。
株式会社モロの代表取締役、前田洋平氏は、今回の調査結果を受けて「現場では世代を越えた協力が求められている」と語ります。エンジニア自身が重要視しているのは、年齢ではなく、役割や実力であるべきだという意見が広がっており、より合理的な採用判断が求められています。人材不足が続く中、年齢に基づく評価が果たして合理的かどうか、再考する時期が来ているのかもしれません。レガシーフォースは、こうしたメッセージを発信し、シニアエンジニアたちがそのスキルを活かせる環境づくりを進めていくことを目指しています。シニアエンジニアがその能力を活かし、業界の発展に寄与できるような仕組みが求められています。