JA三井リースグループとリーテムが業務提携
2023年6月23日、JA三井リースグループは株式会社リーテムとの業務提携契約を発表しました。この提携は、持続可能な社会の実現に向けたサーキュラーエコノミーの推進を目指しており、リサイクルやリユースを通じた環境負荷の低減を目指します。
サーキュラーエコノミーの重要性
近年、サーキュラーエコノミーは国際的なトレンドとして注目されています。特に日本では、経済産業省が2023年に「成長志向型の資源自律経済戦略」を発表し、国内の関連市場の拡大を目指しています。2020年の市場規模を50兆円から2030年までに80兆円へ、2050年には120兆円規模まで拡大する計画です。
このような背景の中、持続可能な社会を構築するためには企業が資源循環型ビジネスに移行する必要があります。特に、太陽光パネルの廃棄問題は深刻で、環境省の予測では2030年代後半には毎年50万~80万トンもの廃棄物が発生すると見込まれています。これを受け、JA三井リースグループとリーテムは、リース満了物件を再利用・リサイクルし、資源の有効活用を目指しています。
提携の具体的な取り組み
提携によって次のような取り組みが進められます:
- - リース満了物件の再資源化プロセスの改善と運用効率化。
- - 情報機器の回収と安全なデータ消去の支援。
- - 太陽光パネルなどのリサイクル及び再利用の促進。
- - 脱炭素経営に取り組む顧客へのセミナー開催。
- - 循環型社会の実現に向けた新たなソリューションの検討。
この提携では、リーテムのリサイクル技術を活用し、JA三井リースグループの顧客基盤と3R(Reduce、Reuse、Recycle)に関する知識を融合させます。これにより、資源循環型ビジネスの基盤を強化し、持続可能な社会への貢献を目指します。
各社の取り組み状況
JA三井リースグループは、サーキュラーエコノミーの推進を重要な経営課題として位置づけており、2025年度のリース返却物件のリサイクル率は99.8%と高水準を維持しています。また、「Sustainable Evolution 2028」と称する新中期経営計画のもと、さらなる取り組みを進行中です。
一方、リーテムは1909年に設立され、廃棄物のリサイクルや環境コンサルティングを手がける専門企業。自社のリサイクル工場と全国的なネットワークを駆使し、持続可能な社会の構築に寄与しています。
まとめ
JA三井リースグループとリーテムの連携によって、循環型経済を実現するための新たなソリューションが期待されています。この提携は、環境問題への取り組みが求められる昨今において、持続可能な社会を作るための重要なステップになるでしょう。