気候変動の影響に対する不安、食料安全保障の懸念が高まる2025年の調査結果

2025年日本における気候変動とその影響

株式会社クロス・マーケティングが実施した「気候変動に関する調査（2025年）」の結果が発表されました。この調査は20歳から79歳までの全国2,400名を対象に行われ、気候変動に対する不安や食料自給率の問題について深掘りしました。

調査結果の概要

調査によると、気候変動に対して「不安に思う」と答えた人は32％、「やや不安」と感じる人が45％に達し、合わせて77％が何らかの不安を抱いていることがわかりました。これは、2023年や2024年と比較して微増ではありますが、気候変動がより身近な問題として認識されている証拠です。

食料自給率に対する懸念

農林水産省の発表によると、2023年度の日本の食料自給率は連続3年で38％、これは先進国の中でも最低レベルです。調査では、食料自給率に対して「不安に思う」と感じる人が43％、さらに「やや不安」が38％に達し、81％の人々が食料自給率の低さに危機感を持っています。昨年の米騒動が影響したこともあり、2025年の結果は、2024年と同様に高い関心を示しています。

不安項目の詳細

気候変動に関連する自然災害や健康への影響について、最も多くの不安が寄せられたのは「大雨やゲリラ豪雨の増加」で63％。また、「農作物の品質低下や不作」が58％、「熱中症にかかること」が50％と続いています。特に、農作物の品質低下に対する不安は、昨年よりも増加傾向にあり、食品の安定供給への影響が懸念されています。

環境や生態系に関連する懸念では、「日本の四季がなくなる」のが56％で最も高く、「日本海域の魚貝の生息域の変化」が40％、「水質の悪化や水資源の減少」が32％です。これらの結果は、気候変動による体感に加え、野菜などの価格高騰が影響していると考えられます。