環境配慮型BFコンクリート「CELBIC」でCO2排出を28%削減
日鉄興和不動産株式会社が手掛ける『(仮称)BIZCORE飯田橋計画』では、受注者の株式会社鴻池組による環境配慮型BFコンクリート「CELBIC」が採用されています。この取り組みにより、コンクリート材料に起因するCO₂排出量を約28%も削減することができます。この新たな建設工事は、将来の持続可能な社会へ向けた一歩として注目されるでしょう。
CELBICの特長とは?
CELBICは、セメントの一部を高炉スラグ微粉末に置き換えることで、環境負荷を軽減する低炭素コンクリートです。具体的には、70%の高炉スラグ微粉末の使用が可能で、これにより建材の強度や耐久性を保持しながら、環境配慮を実現しています。
脱炭素社会を目指す
本工事では、通常のポルトランドセメントの30%を高炉スラグ微粉末に変更したA種クラスのCELBICが2階から屋上層のスラブに使われます。また、杭に関しても普通ポルトランドセメントの40~45%を高炉スラグ微粉末に置き換えた高炉セメントB種を適用し、CO₂排出をおおよそ43%削減しました。これにより、建物全体からのCO₂排出量を顕著に抑えることができます。
エスメント®の利用
CELBICに使用される高炉スラグ微粉末は、日本製鉄の副産物・高炉水砕スラグを原料とし、日鉄スラグ製品株式会社によって製造・販売されています。一般的なセメントは焼成工程を経てCO₂を排出しますが、エスメント®は焼成を必要としないため、製造過程でのCO₂排出量が少なく、さらにエネルギー効率も高いです。
工事概要
『(仮称)BIZCORE飯田橋計画』は、千代田区飯田橋に新しいプロジェクトとして進行中です。建物の設計は株式会社鴻池組が担当し、構造は鉄骨造で、延床面積は5,245.23m2です。2023年9月から2025年7月までの工期が予想されています。
建物の外観
工事が進む中、今後の建物の外観には期待がかかります。環境に配慮した建設で地域貢献も実現し、持続可能な都市作りへ向けた重要な一歩となることでしょう。この取り組みが、他のプロジェクトにも広がることを願っています。
まとめ
CELBICをはじめとする環境配慮型コンクリートの普及は、未来の脱炭素社会実現への鍵を握る重要な施策です。これからの建設業界が、環境問題にどのように取り組んでいくかが期待されており、本工事はその先駆けとなるでしょう。