金融機関のデジタルトランスフォーメーションを加速する新サービスが登場
株式会社日立製作所が、金融機関の窓口業務をデジタル化し、非対面・非来店取引を促進する「Branch in Mobile」を、2024年4月1日からクラウドサービスとして提供を開始します。この新サービスは、すでに百五銀行による導入が決まり、同日に運用が開始される予定です。これにより、金融機関のデジタルトランスフォーメーション(DX)が加速し、顧客に対してより柔軟で迅速なサービスの提供が可能になります。
セキュアなクラウド上での環境構築
新たな「Branch in Mobileサービス」は、日立が2022年から提供している「Branch in Mobile」を基に、アマゾン ウェブ サービス(AWS)のクラウド環境で構築されています。このため、金融機関側は自前でサーバーやセキュリティを構築する必要がなく、日立がセキュアなプラットフォームを整えることで、顧客情報を安心して扱うことができるようになります。これにより、顧客は自宅や外出先からスマートフォンやタブレットを使い、いつでもどこでも取引を完結できる利便性が増します。
顧客ニーズに迅速に応える環境
最近では、非対面チャネルへの対応がこれまで以上に重要視されており、日立はこの流れに沿った形で、顧客の多様なニーズに応えるべく柔軟なシステム変更を実現。金融機関は、自己のニーズに応じたシステムのカスタマイズを行うことが可能になるため、市場の変化にも迅速に対応できるようになります。
業務の内製化を実現
さらに、日立の「Branch in Mobileサービス」では、金融機関が独自にシステムを内製化することが可能です。労力を抑え、専門知識がなくても簡単にシステムの追加や変更ができるローコード開発機能や、自動化手法を導入しています。このような仕組により、金融機関はリアルタイムでの業務改革を進めることができ、業務効率化が図れます。
今後の展望
日立は、今後も地域金融機関との協力を強化し、さらなるサービス拡充を図ります。また、百五銀行では、このサービスを活用したペーパーレス化の取り組みも進められる予定で、口座開設や各種手続きの業務が電子化されることで、顧客の利便性が向上します。最終的には、法人や個人向けに対面・非対面取引の効率化を実現し、銀行業務全体の質が向上することを目指していくとしています。
日立はデジタルとテクノロジーを駆使してサステナブルな社会の実現を目指し、あらゆる業界のDXを支援していく姿勢で挑戦を続けています。
まとめ
「Branch in Mobileサービス」は、金融機関の業務効率を劇的に向上させるだけでなく、顧客との関係も強化する新たな一歩となるでしょう。今後の導入事例や展開が期待される中で、金融業界の革新がどのように進むのか、注視していきたいところです。