デクセリアルズの新たな技術革新、セルフコントロールプロテクター「SFK 75Aシリーズ」
デクセリアルズ株式会社は、リチウムイオンバッテリーを活用した製品に欠かせない新製品、「SFK 75Aシリーズ」を発表しました。この製品は、表面実装型ヒューズの中では最大となる75Aの定格電流を実現したセルフコントロールプロテクター(SCP)です。今回は、その特徴や市場での需要について詳しく解説していきます。
セルフコントロールプロテクターとは
セルフコントロールプロテクターは、リチウムイオンバッテリーの充放電を適切にコントロールするための重要な素子です。過充電や過電流の際にはヒューズエレメントが溶断され、回路を遮断することにより、機器の安全を守ります。この技術は、1994年のリリース以来、ノートPCやスマートフォンなど多くのデバイスに採用されてきました。
最近では、電動バイクや電動工具、さらにはAIサーバーのバッテリーバックアップユニット(BBU)など、用途が広がりを見せています。特にデータセンターやハイテク機器において、その重要性が増しています。
新製品の特徴
新たに登場した「SFK 75Aシリーズ」は、デクセリアルズ独自の技術により定格電流75Aという高い性能を実現しながらも、従来の60Aモデルと同じサイズ(9.5mm x 5.0mm x 2.0mm)を維持しています。これにより、地域のエコシステムが求める省スペース設計にも対応。
また、このシリーズは最大14セルまでの電池パックに対応できるラインアップを揃えており、様々な用途に応じた選択肢を提供します。特に、電動バイクや高出力の蓄電池といった分野での利用が期待されています。
海外展示会での披露
この新製品は、2025年6月3日から6月5日にかけてドイツのシュトゥットガルトで開催される「The Battery Show Europe」で初めて展示されます。この展示会は、先進的なバッテリー技術が一堂に会する欧州最大のイベントであり、デクセリアルズのブース(4-B31)でも新製品を紹介予定です。
未来に向けた展望
デクセリアルズ株式会社は、Gローバル市場でのSCPの認知を高め、リチウムイオンバッテリーの安全性を向上させる製品を提供し続けていく方針です。また、テクノロジーの進化に貢献し、持続可能な社会の実現に向けた活動も行っています。
崩壊を防ぐための革新的な技術を追求するデクセリアルズの新製品「SFK 75Aシリーズ」が、今後の市場やデバイスにどのような影響を与えるのか、非常に楽しみです。この発表が、より安全で効率的な製品の登場に繋がることを期待したいと思います。