池袋駅で始動する「#Jack in Signage」がアートを通じて都市に新たな風を吹き込む

池袋駅で芸術が流れる「#Jack in Signage」始動

2025年6月30日、池袋駅にアート・サイネージ・プロジェクト「#Jack in Signage」がスタートします。このプロジェクトは、アーティストの作品を都市の真ん中で放映し、通行人の目を引くことを目的にしています。池袋駅は世界的にも有名な交通の要所であり、一日に約265万人が利用する巨大ターミナルです。そのため、駅はさまざまな人々が行き交う文化的な交差点でもあります。この特性を生かして、新たな形のアート体験を提供することを目指しています。

第一期の展開: PUBLIC EXHIBITION

最初の展開となる第一期（2025年6月30日〜）では、「#Jack in Signage：PUBLIC EXHIBITION」を実施。この企画は、都市の中で誰もが偶然にアートに出会えるような展示です。具体的には、池袋オレンジロードビジョンと池袋中央通路ツインピラーという2つの主要なスペースでアート作品を展示します。

例えば、神楽岡久美による作品は、東武線改札口とJR山手線改札口の目の前に設置され、通行人が通るたびに目に入ります。その作品には、彼女が探求する美と身体の関係性が表現されています。また、ZENによる作品は、中央通路の多くの人々が集まる場所で目を引くことでしょう。アートを通じて人々の目を止め、立ち止まらせる力があると言えます。

第二期の展開: Research in PUBLIC

第二期（2025年10月27日〜）の新企画「#Jack in Signage：Research in PUBLIC」では、公共空間そのものをリサーチの場とし、通行人の声を収集してアート作品に還元していく実験的な内容になります。これにより、通行人が自身の考えや感情をアートと結びつける機会が創出され、より深い参加型のアート体験が生まれることを期待しています。

アートと人の新たな交差点

このプロジェクトは、池袋駅という日本の大都市の中心で、アートと人々が異なる形で交差する新しい場を提供します。毎日約58万人が通行するこの空間にアートを取り入れることで、都市の中に別の視点や価値を生み出す試みです。

このように、「#Jack in Signage」は、ただの広告ではなく、芸術と社会の接点として新たな役割を果たすことを目指しています。アートを取り入れることによって、都市の風景がどのように変わるのか、私たちが目にする日常がどれだけ面白く、深化する可能性を秘めているのかを考えさせられます。

参加アーティストたち

このプロジェクトには、現代アーティストの神楽岡久美とZENが参加。両者はそれぞれ異なるアプローチで身体と都市との関係に焦点を当てています。神楽岡は、歴史的な視点から身体と美の関係を探求し、ZENは自身の身体性を通じて都市スペースの探求を行っています。このような新鋭アーティストたちが、池袋駅という公共の場でどのようにアート作品を展開していくのか、今から楽しみです。