地方大学が挑戦した新しいマーケティング
中京学院大学がシナジーマーケティング株式会社の協力により、マーケティング人材の育成に成功し、公式サイトのアクセス数を最大12倍に引き上げたという注目の結果が報告されています。
この取り組みは、少子化による学生募集の課題を解決するために始まりました。地方大学は、従来の募集方法に限界を感じ、デジタルマーケティングの活用が急務となっています。しかし、同大学内には専門的なマーケティングの知識を持つ人材が不足しており、自走できる仕組みの構築が求められていました。
研修プログラム「DX BOOSTER+」の導入
シナジーマーケティングが提供した「DX BOOSTER+」は、実践的なマーケティング戦略を学ぶためのプログラムです。2期に分けたカリキュラムが実施され、受験生目線での分析やWebサイト改善に最適化された内容が組まれています。
第1期:基礎知識の習得
初期段階では、受験生の心理を理解するための議論を重ね、大学の強みを言語化しました。また、Webサイトのアクセスデータを分析し、効果的な情報配置を模索しました。現場スタッフからは「受験生の心理を意識できるようになった」との声が上がり、基礎的な知識が定着していきました。
第2期:実践とPDCAサイクルの定着
次の段階では、SNSでの発信や広告運用にチャレンジし、単なる「バズ」を狙うのではなく、実際の入学意欲を高める施策に力を注ぎました。データ分析を行い、それを基にPDCAサイクルを実践することで、持続的な改善ができる体制が整いました。「研修に取り組むのが楽しかった」という声もあり、楽しみながら学ぶ環境ができていたことが窺えます。
成果と変化
2期にわたる研修を経て、大学内のマーケティングに対する意識は大きく変わりました。Webサイトのアクセス数は最大12倍に増加し、資料請求数も約20倍に拡大。一方で、「数字を使って議論する文化」が定着し、社内での連携が深まったことが新たな成果です。戦略企画部門の髙栁氏は「意識がガラッと変わった」と語っています。
シナジーマーケティングの取り組み
シナジーマーケティングは、20年以上の経験を基に、企業の抱える課題に対して包括的にアプローチを行っています。DX BOOSTER+プログラムは、実務に即した内容で構成され、社員のスキルを底上げします。企業が求める「実行できる人材」を育てるため、さまざまな研修やワークショップを提供し、効果的な成長を支援しています。
今後も、中京学院大学はこの新しい仕組みを活かし、さらなる成長を目指していくことでしょう。マーケティングの進化とともに、地方大学がどのように学生募集の課題を克服していくのか、引き続き注目です。