新たな接着技術TGA®-3がもたらす未来
2025年に開催される大阪・関西万博。その中で最も注目が集まるのが、セメダイン株式会社が開発した弾塑性接着剤「TGA®-3」です。この画期的な接着剤は、万博の目玉であるシグネチャーパビリオン「EARTH MART」の鉄骨ブレース接合部に採用され、その革新的な性能が注目されています。
TGA®-3の特長とは?
TGA®-3は、高い剛性と接着強度を兼ね備えつつ、延性的な特性を持つ新しい接着剤です。これまでの接着剤の多くは、接着破断の際に脆性破壊が起こりやすく、使用が制限されてきました。しかし、TGA®-3は弾性変形と塑性変形を利用することで、接着破断時にも範囲内での強さを発揮し、破壊時のリスクを軽減します。そのため、信頼性の高い接合が実現可能となりました。
さらに、常温で硬化するため、施工作業の翌日にでも強度を発揮。そのため、現場での施工もスムーズに行える設計となっているのです。
大阪・関西万博に向けた取り組み
「EARTH MART」では、TGA®-3と従来の高力ボルトを使用したハイブリッド接合が実現されました。この方法により、接合部の面積を20%削減し、高力ボルトの本数も30%削減することに成功。これにより、建設現場での効率性も向上させています。
セメダインの使命と将来の展望
セメダインは「つけるが、価値。」というミッションを掲げ、接着技術を様々な分野で活用しています。モビリティ、インダストリー、エンジニアリング、コンストラクションなど、幅広い領域にてものづくりに貢献するソリューションを提供。また、地域の未来を担うエンジニアの育成にも力を入れ、「高専ロボコン」や「小学生ロボコン」といったイベントを通じて、次世代の技術者支援に注力しています。
まとめ
このように、セメダインの新たな弾塑性接着剤TGA®-3は、2025年大阪・関西万博のシンボル的存在としてその性能を発揮します。今後は建設業界にとどまらず、自動車、航空、様々な分野への応用が期待されています。接着接合の可能性が広がる中、私たちの暮らしにも新たな価値がもたらされることでしょう。未来の技術の進化を見逃すことなく、4年後の万博でその成果を体感するのが待ちきれません。