人体に無害なエアロゾル消火設備「K/SMOKE GAS」が認定取得

『K/SMOKE GAS』が注目される理由

最近、ヤマトプロテック株式会社が独自に開発したエアロゾルガス消火設備「K/SMOKE GAS」が、消防法に基づく大臣認定（ルートC）を取得したことが発表され、多くの関心を集めています。これにより、特に機械式駐車場などの火災対策において、革命的な選択肢が提供されることになります。

消火設備の進化

従来の消火設備は、ガス系消火設備が主流でしたが、これには高い環境負荷や、誤放出による死亡事故などの深刻な問題が内在しています。「K/SMOKE GAS」は、こうした課題を解決するために開発されました。このエアロゾルガス消火設備は、人体に無害であり、地球温暖化係数とオゾン破壊係数は共にゼロです。このような低負荷の消火技術は、環境への影響を最小限に抑えるだけでなく、消火効率を高めるという利点も持っています。

製品の特徴

「K/SMOKE GAS」は、主成分がカリウムの人体に安全な薬剤を使用しています。これにより、消火の際に有害なガスを発生させず、安全性が高いという特長があります。また、消火性能も高く、既存の消火薬剤に比べて少ない量で同等以上の消火力を実現しています。

さらに、従来の消火設備に必要とされるボンベや配管が不要であり、これにより施工やメンテナンスの手間も大幅に削減されます。これにより、稼働に必要なスペースを減少させることができ、導入がよりスムーズになります。メンテナンスは2年目から1年ごとに行われ、10年内で全放射器の点検が完了する計画です。

さまざまな活用シーン

このエアロゾルガス消火設備の適用範囲は幅広く、商業施設の機械式駐車場やオフィスのサーバールームなど、ガス系消火設備の設置が義務付けられている場所での使用が推奨されています。また、書庫や美術品保管庫など、火災が懸念されるエリアでもその効果を発揮します。これにより、従来の消火設備に代わる新たな選択肢として、多くの場面で実用化が期待されています。

大臣認定がもたらす意義

「K/SMOKE GAS」への大臣認定取得は、消防法に基づくガス系消火設備の代替としての位置づけが正式に認められたことを意味しています。特にCO₂消火設備は事故のリスクが高いとされてきましたが、その代替として「K/SMOKE GAS」が安全性を向上させる一助となります。この認定を受けることで、企業や施設は新しい消火手段を取り入れる意義が大きくなります。