2025年10月31日から11月3日にかけて、東京・表参道のギャラリー「seeen」で開催される「DESIGNART TOKYO 2025」に、トヨタ自動車が出展します。今回の展示のテーマは「クルマの記憶Ⅱ:素材の変容と情景」。これは、クルマのはじまりから終わりまでのプロセスに焦点を当て、様々な素材を介して「クルマの記憶」を探るものです。
トヨタはこれまで、経済的要素や技術的性能を重視した自動車づくりを進めてきましたが、環境に配慮したモノづくりへの移行を目指しています。構造デザインスタジオ主宰の大學孝一氏を中心に進められている「Geological Design」は、捨てるところのない製品作りを実現するために、廃棄の段階まで考慮した活動です。クルマが使用され、使い終わった後にどうなるのかを問い続け、素材の選定からリサイクルの仕組みまで見直しています。また、リサイクルできない廃材に関しては、地域の工芸家やアーティストと協力して新たな価値を生み出す「次の命づくり」にも取り組んでいます。
この展示では、地球資源の消費量や、クルマが地球に与える影響を分かりやすく示すコンテンツがあります。1階では、クルマ1台の製造に必要な地球資源の量や、その資源がどのように使われ、またクルマが廃棄される際にくる問題について考える展示が行われます。地下1階では、自動車由来のガラスを利用したアート作品が展示され、リサイクルされにくいガラスや金属、スラグと呼ばれる残渣物などが使われています。これにより、素材の多面的な変容や不思議な情景を観ることができ、来場者は「クルマの記憶」と題された展示を通じて、Geological Designの理念を体感することができるでしょう。
また、今年もSNSを通じたライブトークセッションが計画されています。10月31日と11月1日の2回にわたり、展示関係者によるトークが行われ、作品に込めた思いや、来場者へのメッセージが語られます。これにより、さらに深く展示内容を理解し、楽しむことができます。
「DESIGNART TOKYO」は、毎年東京で行われるデザイン&アートの祭典であり、世界中からセンスとアイデアが集結する場です。このイベントは、過去数年で成長し続け、東京を代表するクリエイティブなイベントの一つとなっています。
開催情報をまとめると、展示は2025年10月31日から11月3日まで、会場は東京都渋谷区にあるseeen、入場は無料で申し込みは不要です。ぜひこの機会に、トヨタの新たな挑戦とともに、環境にやさしい未来のモノづくりについて考えてみてはいかがでしょうか。詳しい情報は特設サイトでご確認ください。