測量業界の新たな展開とデジタルインフラ整備の重要性
ダイナミックマッププラットフォーム株式会社(以下、DMP)は、富山県に本社を持つ日本海測量設計株式会社を子会社化しました。この連携は、急速に変化するデジタルインフラ整備において重要な役割を果たすことが期待されています。
測量事業の拡大と多様なニーズへの対応
DMPは2016年の設立以来、公道における高精度3次元データの整備に取り組んできましたが、最近では航空関連や物流センター、企業内のデータ生成が広がっています。これに伴い、測量技術の強化と柔軟な対応策が求められています。DMPは、このニーズに応えるために、ドローンやハンディスキャナといった最新の測量技術を導入し、迅速にデータを収集する体制を整えています。このような取り組みにより、より広範囲な地域でのデジタルインフラ整備を進める計画です。
測量業界が抱える課題とその報告
日本のインフラは高度経済成長期に整備されたものであり、現在では老朽化や自然災害への対応が急務です。測量士・測量士補は、これらの問題に向けた重要な業務を担っていますが、業界全体には以下の3つの大きな課題が存在します。
1. 業界再編の難しさ
測量業界の市場規模は公共事業が安定しているものの、業者数の減少が続いています。中小企業が多くを占めており、後継者不足が深刻な問題となっています。
2. 測量士の育成不足
最近10年間で測量士が約20%減少し、業界全体の高齢化が進行しています。測量士補が測量士になるためには、実務経験が必要ですが、中小企業においてその機会は限られています。
3. 技術革新の遅れ
様々な技術革新が錯綜する中、最新技術の導入が難しく、特に中小企業では投資環境が整っていません。この状況が、業界の成長を妨げている原因でもあります。
DMPの取り組みと未来の展望
DMPは今後、ロールアップ型のM&Aを通じて測量業界の統一と効率化を目指します。日本海測量設計の子会社化は、まずはこの取り組みの第一歩です。新たに設立したダイナミックマッププラットフォームコンサルタンツ株式会社を中心に、各地域の測量業務を連携させ、技術や人材の共有化を図ります。これにより、より良い社会に貢献し、持続可能なデジタルインフラを提供することを目指します。
地域社会への貢献
ダイナミックマッププラットフォームの社長、吉村修一氏は、地域に根ざした中小企業との連携を深めることで、デジタルインフラ整備の推進に寄与したいと強調しています。そして、日本海測量設計の麻生正則代表も、地域密着型の企業として新たな一歩を踏み出す意義を語っています。
このように、DMPの日本海測量設計との連携は、プラットフォームを通じたデジタルインフラの充実化や、測量業界全体の活性化に貢献することが期待されています。日本の将来を支えるためのデジタルインフラ整備の動きから目が離せません。