宮津市と「おいくら」が連携し、循環型社会を目指す
京都府の宮津市は、2025年12月10日から、株式会社マーケットエンタープライズと協力し、リユース事業を展開します。この取り組みは、不要品を廃棄するのではなく再利用するという新しい仕組みを構築し、市民と地域社会の課題解決を目指します。
リユース事業の背景
宮津市は、これまでにも子どものおもちゃや絵本の回収など、SDGsに配慮した活動を推進してきました。しかし、近年、増加するごみ処理費用や、リユース可能な不要品を無駄にしているという認識が広まり、市民へのリユース活動の啓発が必要とされていました。
マーケットエンタープライズは、持続可能な社会を実現するための最適化商社として、ネット型のリユース事業を展開し、地方創生SDGs官民連携プラットフォームとも連携しています。今回の取組は、互いの志向が一致したことから実現しました。
「おいくら」の仕組み
「おいくら」は、不要品を売りたい人が利用できるリユースプラットフォームです。ユーザーは、査定依頼をすることで、全国の加盟リユースショップに一括査定を依頼できます。これにより、買取価格や方法を簡単に比較することができ、手軽に不要品を売却できる仕組みが整っています。すでに155万人以上のユーザーがこのサービスを利用しています。
宮津市民への利点
宮津市では、事前申請に基づく有料の戸別収集を行なっており、大型ごみの搬出は市民の負担が大きいのが現状です。しかし、「おいくら」では、自宅まで訪問してくれる出張買取が可能であり、大型品でも簡単に売却できます。また、家電製品の中には、市が回収していない冷蔵庫や洗濯機なども、まだ使用可能であれば買取できる場合があります。
このように、市民は自宅に居ながらにして不要品をスムーズに処分できることが魅力の一つです。不要品の売却と受け渡しの手続きも迅速で、最短で査定依頼をした当日に完了することができます。
今後の展開
2025年12月10日には、宮津市のホームページに「おいくら」の情報が掲載され、市民は直接、不要品の査定申し込みができるようになります。この取り組みにより、二次流通が促進され、循環型社会の実現が期待されます。自治体の廃棄物処理量やコスト削減にも寄与し、市民にもリユースを促す良い機会となるでしょう。
社会的意義
市民が「捨てる」のではなく「リユースする」選択肢を広げることで、リユースに対する意識の変化がもたらされます。また、この取り組みは宮津市の歴史や文化を背景とし、市民生活の向上に寄与するものです。今後、宮津市はこの官民連携の取り組みを通じて、持続可能な社会の実現に向けて新たなステップを踏み出します。
宮津市の魅力
宮津市は、四季折々の自然美と豊かな海産物、農産物に恵まれた地域です。特別名勝「天橋立」や美しい海岸線、大江山連峰を有し、観光地としての魅力も豊かです。地域資源を活かしながら、観光地としての進化を目指す宮津市が、今回のリユース事業を通じてさらなる発展を遂げることを期待しています。