2025年版『人事データ白書』が明らかにする日本企業の現状
株式会社ビジネスリサーチラボ(本社:東京都目黒区)は、最新の『人事データ白書:日本企業におけるデータ活用の現在地と未来』(2025年版)を発表しました。この白書は、全国の企業の人事担当者を対象に行ったアンケート調査をもとに、日本企業の人事データ活用状況を多面的に分析したものです。その目的は、企業が直面している構造的な課題や成功要因を浮き彫りにすることです。
現代企業の重要課題
現代の企業経営においては、最も価値のある資産である「人材」をどう活用し、最大化するかが大きな命題になっています。その解決策として、人事データの活用が注目されていますが、実際には多くの企業がその実践において様々な困難に直面しているのが現実です。
どこに問題があるのか
この白書の重要な発見の一つは、日本の企業での人事データ活用が、先進企業を除いてまだ「過渡期」にあり、本格的な戦略活用には至っていないという点です。実際、労務管理、つまり給与計算や勤怠管理といった基本的なデータ利用は多くの企業で定着しているものの、これを人材育成や組織開発としての未来志向のデータ活用へと転換する段階に多くの企業が苦しんでいます。
ここでの主な課題は「分析に必要な人材・スキルの不足」です。データの活用においては、技術やツールの導入状況よりも、それを扱う「人」の分析能力や、データに基づいた対話を許容する「組織」の成熟度が大きな影響を与えることが、この調査から浮かび上がってきました。
企業の取り組みは四つのタイプに分類
本白書では、企業のデータ活用の取り組みを次の四つのタイプに分類しています。
1.
未活用
2.
抵抗模索
3.
積極活用
4.
抵抗積極
それぞれのタイプには異なる課題があり、これらを明確に分析することで、次なるステップへのヒントが得られます。
詳細な分析を提供
『人事データ白書』では、このような発見を基に、業種や企業規模ごとの違い、必要なスキルセット、成功事例や失敗事例をさらに掘り下げて分析しています。人事領域に関わる実務家や学生、経営者の方々にとって、現状を理解し、未来に向けた建設的な対話が始められる助けになることを期待しています。
構成と内容
白書は以下の二部構成になっています。
第Ⅰ部 現在地を知る
- - 人事データ活用の現状
- - 業種別のデータ活用の多様性
- - 従業員規模ごとの進化
- - 人事組織体制別の実態
- - 人事スタッフ規模別の進化
- - 今後の投資計画
第Ⅱ部 データ活用の成否を分ける要因分析
- - 成功のための相関分析
- - 重回帰分析による構造理解
- - 探索的構造方程式モデリング
- - 潜在プロフィール分析
おわりに
過渡期を乗り越えた先に見える新たな風景について、併せて考察されています。
付録
本白書はPDF形式(16.6MB)でダウンロード可能です。興味のある方はぜひ、以下のリンクからご覧ください。
株式会社ビジネスリサーチラボの概要
同社は企業人事をクライアントとし、アカデミックリサーチを基にした組織サーベイや人事データ分析を提供しており、様々な人事課題に対する解決策を提供しています。
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