ブラスケムとカトエン・ナティ、シンガポールでの倉庫プロジェクトに協力
このたび、アメリカの大手ポリオレフィンメーカーであるブラスケムが、ベルギーのグローバル物流企業カトエン・ナティと提携し、シンガポールでの倉庫プロジェクトに取り組むことを発表しました。この協力により、ブラスケムは東南アジア市場でのプレゼンスを一層強化し、顧客への効率的な製品供給が期待されます。
提携の背景
ブラスケムは2011年にシンガポールに拠点を置き、以降東南アジア地域での事業展開を進めてきました。2018年には、インド太平洋地域の需要に応じたポリマー販売をスタートさせ、2023年には日本市場にも進出。これらの一環として、カトエン・ナティとの協力が実現したのです。
カトエン・ナティは倉庫保管から港湾運営まで幅広く手掛ける企業で、石油化学製品のロジスティクスサービスに強みを持っています。この提携は、両社の競争力を高め、ロジスティクスサービスの最適化を図るものです。
プロジェクトの目的
新たな倉庫プロジェクトは、I’m green™と呼ばれるバイオベースのポリエチレン(PE)やEVA(エチレンと酢酸ビニルの共重合樹脂)の供給を目的としています。これにより、製品輸送の効率も向上し、リードタイムや在庫レベルの最適化が期待されます。ブラスケムアジア・オレフィン&ポリオレフィン担当のロジャー・マルキオーニ氏は、「アジアでの事業基盤の拡大が、パートナーシップや地域市場との関係を一層深める」と述べています。
バイオベース製品の魅力
ブラスケムのI’m green™ブランドは、再生可能な原料から生産されるため、環境に優しく、カーボンフットプリント削減に貢献します。リサイクルも容易で、従来の標準的なプロセスで対応できるため、持続可能な社会に向けた取り組みの一助となります。これらの製品は、自動車産業や建設業、農業など、さまざまな分野での応用が可能です。
ブラスケムの成長戦略
ブラスケムは、持続可能性を重視した企業であり、サーキュラーエコノミーの強化を目指しています。約8,000名の従業員が、持続可能な化学製品やプラスチックソリューションの開発に尽力しており、顧客のニーズに応えています。今後も、イノベーションを通じて新たな市場を開拓し、持続可能な未来を目指していくことでしょう。
このように、ブラスケムとカトエン・ナティの提携は、シンガポールを中心としたアジア市場における新たなビジネスモデルを確立し、サステナブルソリューションの普及に寄与する重要なステップです。これからの両社の動向から目が離せません。