高知の浸水対策
2025-08-27 14:32:59

東京電機大学が高知県いの町での浸水対策に協力し開始する実証実験の全貌

東京電機大学の新たな挑戦



東京電機大学(TDL)が、高知県いの町と株式会社石垣と協力し、浸水対策の実証実験を開始することを発表しました。このプロジェクトは、自治体による防災活動の効率化を目指したもので、産官学の連携によってデータの有効活用とその効果を検証することを主な目的としています。特に、TDLが開発した水害防止情報システム「AREA RAIN」が、浸水予測の精度向上に寄与します。

背景と課題



ここ数年、日本各地で水害が頻繁に発生し、その影響はますます深刻になっています。いの町では特に、「仁淀川流域治水プロジェクト」に基づき、住民の安全を確保するための施策が進められています。例えば、町内にはたくさんの浸水センサーが設置され、浸水情報が住民に提供されています。しかし、これらのセンサーは浸水が発生してから反応するため、初動対応の精度や迅速性に限界があり、浸水の予測が求められていたのです。

実証実験の概要



この新たな実証実験は、以下のようなステップで進められます。

1. 浸水センサーの設置と運用 まず、石垣社が納入した雨水排水ポンプの周辺に浸水センサーを設置し、排水効果を一目で確認できるようにします。

2. 「AREA RAIN」の活用 TDLが開発した高精度な降雨情報システムを利用して、データを蓄積し、浸水予測の精度を向上させます。このシステムは250メートルのメッシュで、局地的な降雨の状況を把握できます。

3. 可視化システムの開発 浸水センサーの情報と降雨データを統合し、住民や行政が直感的に状況を理解できるインターフェースを構築します。これにより、情報に基づいた適切な意思決定が可能になります。

4. 防災活動の効率化 可視化システムを活用することで、避難情報の正確性が向上し、迅速な交通誘導が実現し、地域特性に合わせた対策を検証します。

「AREA RAIN」の特長



「AREA RAIN」は、次のような技術的特徴を持っています。

  • - 高解像度降雨データ 250メートルの解像度により、雨の強さや分布をリアルタイムで把握できます。
  • - タイムスライダー機能によって、過去から現在までの降雨変化を確認可能。
  • - 浸水予測の可視化 雨量と浸水発生の状況、リスクをグラフで示すことで、危険を直感的に理解できます。
  • - 地図連携による視覚的インターフェースで、行政や住民が即座に状況を把握し、迅速な判断を助けます。

覚書締結式



この実証実験に関して、覚書締結式が2025年8月26日(火)にいの町役場本庁舎で開催され、いの町の副町長、石垣社の取締役、TDLの関係者が出席しました。これは、地域と教育機関、産業の融合を意味し、多くの期待が寄せられています。

お問い合わせ先



本連携に関する詳細は、東京電機大学 研究推進社会連携センターにお気軽にお問い合わせください。電話番号は03-5284-5225、電子メールは[email protected]です。地域の防災をより強化し、住民の安全を守るために、この取り組みは重要な一歩となります。


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