滑川製造所の新棟
2025-11-27 15:15:32

YKK AP、滑川製造所にて新たなLow-Eガラス生産ラインをスタート

YKK AP、滑川製造所でのLow-Eガラス生産開始



YKK AP株式会社が、富山県滑川市にある滑川製造所にて新たな高断熱窓用「Low-Eガラス」を生産する建屋、通称N3B棟を開設し、2023年11月27日より操業を開始しました。この新しい生産棟の設立により、全国的なLow-Eガラスの生産能力は従来の約150%に達し、需要の増加に対応する体制を整えました。

Low-Eガラスとは


Low-EガラスはLow-Emissivity(低放射)ガラスの略で、特殊な金属膜がコーティングされたガラスです。これにより、普通の板ガラスと比較して断熱性と遮熱性に優れています。この特性は、住宅やビルにおいて快適な空間を提供し、さらには省エネルギーにも寄与します。最近では、新築住宅やリフォーム時の高断熱化が求められており、YKK APは断熱フレームとLow-Eガラスを用いた複層ガラスやトリプルガラスの設計・製造を進めています。現在、Low-Eガラスの使用率は90%を超え、多くの顧客のニーズに応えています。

滑川製造所N3B棟の概要


新たに設立されたN3B棟の特徴は、鉄骨造で延床面積は4,818㎡に及び、薄膜コーティングラインを備えています。この施設では年間300万㎡のLow-Eガラスを生産可能で、今後の市場ニーズへの迅速な対応が期待されています。新棟で製造されたLow-Eガラスは、近隣の建屋で複層ガラスやトリプルガラスに加工され、高性能窓「APW」シリーズとして組み立てられます。

生産体制の変化


今回の新しい操業により、従来富山婦中工場で行われていたLow-Eガラスの製造は終了し、今後は滑川製造所と埼玉窓工場、北海道工場の3つの拠点にて生産されることになります。YKK APは、Low-Eガラスの生産を強化することで、高断熱窓の普及を促し、健康で快適な生活の実現とともに脱炭素社会の形成に貢献する方針を掲げています。

滑川製造所について


滑川製造所は、国内においてビル向けのカーテンウォールや住宅用窓、複層ガラスなど、多様な製品を生産する重要な拠点です。1992年に操業を開始以来、約1,000名の従業員が働いており、北信越地区を中心に全国への供給拠点としての役割を担っています。この新しいLow-Eガラス生産ラインの導入は、同製造所のさらなる発展と、大量生産への対応を強化するものとなります。

YKK APの取り組みは、単なる技術革新にとどまらず、環境負荷の軽減や持続可能な社会の実現に向けた重要な一歩です。今後の進展にも注目が集まります。


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