ごみ問題を学ぶ
2025-10-21 10:32:35

お金から考えるごみ問題!オンラインイベントの様子をレポート

お金から考えるごみ問題!オンラインイベントの様子をレポート



パルシステム連合会は2025年10月10日、環境問題に関するオンラインイベント「ごみにまつわるお金のこと」を開催しました。この取り組みは、参加者にごみの処理や再資源化にかかるお金について考える機会を提供し、日常生活における分別や削減の重要性を啓発することを目的としています。

このイベントには103名が参加し、まずは京都府亀岡市に本社を持つ株式会社ごみの学校の寺井正幸さんが、日本のごみ処理の歴史について語りました。寺井さんは、江戸時代には物を大切に使い続ける文化があったためごみが少なかったこと、戦後の大量生産・消費によってごみの量が増え、公害問題も発生してしまったことを解説しました。特に1990年代に埋立地の不足が問題視され、リサイクル法が制定され、循環型社会へ向けた動きが進んできたことを強調しました。

寺井さんは次に、リサイクル原料の売却価格や処理費用について具体的な数値を示しながら説明しました。例えば、ガラス瓶の売却価格は1kg当たり約2円、アルミ缶は約100円と、大きな差があることを知ることができました。また、ごみ処理には1kg当たり60~80円のコストがかかり、この費用は私たちの税金に依存していることも知識として身につけました。

さらに、地域ごとの廃棄物処理に使われている財源や設備のバリエーションが、分別ルールに影響を与えていることも理解しました。現在、日本の埋立処分場は約20年の残余年数とされ、食品ロスや海洋プラスチック問題といった新たな課題にも直面しています。寺井さんは、「小さなことから始めることが大切です。生ごみを水切りして乾燥させる、プラスチックを洗ってリサイクルに出すなど、身近な行動が重要です」と参加者に呼びかけました。

イベントの後半では、パルシステムの職員が登壇し、彼らのリユース・リサイクル活動の経験をもとに意見交換を行いました。リサイクルに関する法律や資源回収の方法について、具体的な取り組みを共有し、参加者へ協力の感謝の意を示しました。特に、「容器をそのまま出すことでリサイクルが円滑に進む」というポイントが強調され、しっかりとした分別の重要性が再認識されました。

寺井さんは「利用者がリサイクル活動に積極的に参加し、その習慣が広がることで、より良い社会が作れるはずです」と提案しました。最終的に、登壇者たちは「ごみを通じてわくわくする社会を作るために何ができるか」というテーマで意見を交わしました。「資源循環に参加することでポイントがもらえる仕組みや、アップサイクルによる新たな価値を見出すこと」が提案され、今後の社会に向けて希望が語られました。

パルシステムの取り組みは宅配の仕組みを活かして資源循環を支援し、プラスチックごみの減少や商品の簡易包装を推進しています。2023年には「脱炭素社会」「循環型社会」といった大目標に向けて新たな政策を策定し、利用者と共に環境保全活動に取り組んでいます。さらに、2025年までに「Thanks Earth!」をキャッチフレーズに、清掃活動や食品ロス削減のキャンペーンを展開し、持続可能な環境づくりに向けた調和のとれた社会を目指しています。

このイベントを通じて、参加者の多くがごみ問題の重要性を再確認し、分別や削減の取り組みを一人ひとりが意識するきっかけとなりました。これからも、パルシステムは地域社会と共に、より良い未来を創造するために努力していきます。


画像1

画像2

画像3

画像4

画像5

画像6

画像7

関連リンク

サードペディア百科事典: パルシステム 循環型社会 ごみ処理

トピックス(その他)

【記事の利用について】

タイトルと記事文章は、記事のあるページにリンクを張っていただければ、無料で利用できます。
※画像は、利用できませんのでご注意ください。

【リンクついて】

リンクフリーです。