SNSのトラブルから子どもたちを守るための講演会
最近、スマートフォンを取る子どもたちが増えていますが、その利用には注意が必要です。アディーレ法律事務所が実施した講演会では、主に中高生の保護者を対象に、子どもたちがSNSを正しく使うための知識を共有しました。この講演会は、11月14日に大牟田市の三池地区公民館で開催され、SNSに伴うトラブルを未然に防ぐことが目的とされています。
講演の背景と目的
昨今のスマートフォン普及に伴い、子どもたちに多くのトラブルが潜んでいることが懸念されています。アディーレは「子どもたちを守る法教育プロジェクト」の一環として、保護者の知識を高めることで家庭内でのコミュニケーションを促進し、子どもたちを守ることを目指しています。
当日の講演内容
講師として弁護士の長井健一氏が登壇し、参加者に対して中高生のスマホ利用の実態を紹介しました。「所有率90%以上、平均利用時間は1日3~5時間」というデータをもとに、SNS利用によるトラブルの具体的な事例やその法的リスクについて解説しました。
深刻化するSNSトラブル
「既読スルーいじめ」という言葉を例に挙げながら、SNS特有のトラブルの深刻さを伝えました。加害者にならないための予防策として、誹謗中傷を避けることやプライバシー侵害の危険性についても言及。「感情的な投稿を避ける」「事実確認ができていない情報のシェアは控える」といった具体的なチェックリストも提供されました。
重大犯罪リスクに対する警鐘
講演では、マッチングアプリを利用した不審者との接触による誘拐や監禁の危険性にも触れるなど、子どもたちを狙った新たな危険についても説明。プライバシー設定の徹底や知らない人からのDMを拒否することを重視することが求められました。
家庭でのルール設定
子どもが安全にSNSを利用するためには、家庭内でのルール設定が重要です。「個人情報を書き込まない」や「課金の上限を決める」など、具体的なルールを定めることで、子ども自身を守る手段となることを強調しました。また、困ったことがあった場合にはすぐに保護者に相談することも重要とされています。
親同士の意見交換
講演の後半では、参加した保護者同士でのグループワークが行われ、スムーズな情報共有が図られました。「他の家庭のスマホ利用ルール」や「トラブルへの対応法」などをテーマに、実際の悩みや工夫を話し合うことで、保護者自身の意識を高める場として機能しました。
参加者の声
参加者からは、講演内容が非常に有益であり、今後の家庭内での対話に役立てることができるといった感想が寄せられました。地域見守り隊のメンバーも、自身が親としての視点を持ちながら、子どもたちへのアドバイスをする大切さを実感したと述べました。
今後の展望
アディーレ法律事務所は今後も全国で法教育活動を続け、特に「何もしないからの解放」を掲げて、子どもたちが法律を通じて自分を守る力を育んでいく所存です。もっと多くの教育現場へこの取り組みを広めるため、メディアの取材も歓迎しています。子どもたちの未来を守るために、私たち一人ひとりができることは何かを考えていきたいと思います。