現役臨床心理士がBeauty Japanでグランプリ受賞
2025年8月10日、「Beauty Japan Tokyo大会」のSociality部門にて、現役の臨床心理士である久保田由華さんが見事にグランプリを受賞しました。この大会は、従来のミスコンとは異なり、内面的な美や社会的使命感、影響力を評価する革新的なビューティーコンテストです。久保田さんの受賞は、子どもの自殺問題に対する母親支援活動の社会的価値が高く評価されたことを意味します。
Beauty Japanの新しい美の基準
Beauty Japanは2019年から開始され、年齢や婚姻状況に関わらず、様々な背景を持つ女性が参加できる包括的なコンテストとして注目を集めてきました。その審査基準には、ビューティー、キャリア、ソーシャリティー、カルチャー、エンターテインメント、インディペンデンス、ファッションの7つのコンセプトがあり、久保田さんはその中でも特に社会貢献性が評価されたSociality部門での受賞を果たしました。
深刻な社会問題と母親支援
受賞の裏には、2024年に小学生、中学生、高校生の合計529人が自ら命を絶つという、統計開始以来の最悪の事態があります。久保田さんは、「孤立して苦しむ母親に対する支援が不可欠だ」と語り、この受賞はその重要性を示すものだと考えています。母親たちが「完璧でなければならない」というプレッシャーに押しつぶされている現実が、子どもたちにも深刻な影響を及ぼしているのです。
クラウドファンディングの成功
久保田さんは、「ママと子どもが笑顔に満ちた社会を作る」というプロジェクトを立ち上げ、7月18日から8月8日までの期間にクラウドファンディングを行いました。なんと、目標の246%に相当する資金を集めることに成功し、多くの支援者が母親支援の大切さに共感しました。
著書を全国に寄贈
集まった資金をもとに、久保田さんは自身の著書『頑張りすぎのママへ イライラとサヨナラできる子育て習慣』を220冊、全国の自治体や教育機関に無償で寄贈し、さらに30名以上の母親を対象に無料で子育てセミナーを実施します。これは、母親たちが自らの心の負担を軽減し、子育てに対する「ゆとり」を取り戻す試みです。
社会を支える母親たち
「母親が笑顔でいる社会が、最大の虐待防止策である」と強く信じる久保田さんの視点は、非常に重要です。これまでに1万人以上のカウンセリングを行ってきた彼女は、問題行動の多くが親子関係から生じることを明らかにしました。母親を責めるのではなく、その心のケアを必要としています。
未来に向けた活動
今後、久保田さんは「こころラボ」と共に、全国の自治体や教育機関、企業との連携を強化し、母親支援を社会のインフラとして整備していきたいと考えています。「私は母親失格だ」「一人で悩んでいる」という母親たちに、「あなたは一人じゃない」と伝え、支援の輪を広げていくことが、彼女の描く未来です。久保田さんの活動は、母親も子どもも健全に育つ社会を作るための重要な一歩となるでしょう。