目標設定が生み出す充実感と幸福度の相関データ
働く人々の約40%が仕事において明確な目標を持たず、漠然と日々を過ごしているという調査結果が、株式会社ミズカラの意識・実態調査によって明らかとなりました。この調査は、25歳から59歳の社会人500人を対象に行われ、目標設定と幸福度に関する関係性が示されました。
現状の課題
昨今、日本企業の生産性の低さが問題視されている中、労働者の目標設定に対する意識の欠如がその背景にあることが示唆されます。調査によると、目標を設定して仕事をしている人は全体の60%で、残りの40%は目標なしに働いていると分かりました。目標を設定せずに日々の業務を行うことは、生産性向上の妨げとなるのも当然です。
バラツキのある目標設定
また、目標設定の質やレベルにも大きなバラツキがありました。自発的に高い目標を設定する人は全体の10.6%で、との対照的に「適当な目標」や「会社からの目標をそのまま設定するだけの人」も多く存在していました。このような受動的な姿勢は、さらなる成長や発展の妨げになります。
高い目標が人生にも影響
さらに、調査結果では、仕事で自発的に高い目標を設定する人ほど、人生に対する目標も明確に持つ傾向があることが示されました。仕事において挑戦を経験した人ほど、人生全般においても意識が高く、自らの人生を充実させる目標を掲げているのです。逆に、仕事での目標設定がない人の83.7%は、人生の目標設定も行っていないことがわかりました。
幸福度の向上に寄与する目標設定
ハーバード大学の調査によると、日本の人々の幸福度は22カ国中で最も低いとされています。しかし、今回のミズカラの調査では、人生の目標設定を行っている人ほど幸福度も高いことが判明しました。人生の目標を定めることで、自分が何を持って幸福とするかを明確にすることができ、日々の満たされ感にも大きな影響を与えることがわかります。
目標設定の手ごたえを実感しよう
目標設定は、単なる制約ではなく、私たちが前に進んでいることを確認するための指標となります。何かに向かって努力することで得られる充実感や達成感は、他の側面でもプラスの影響を及ぼします。「目的地」を持たなければ、日々の進展がわからなくなり、満足感を得ることが難しくなります。まずは、日常の仕事において自発的な目標設定から始めてみましょう。周囲への宣言が、新たな仲間を呼ぶきっかけになるかもしれません。
結論
目標設定は、「働きがい」や「充実した人生」を実現するための有効な手段です。労働生産性の向上だけでなく、幸せの実感をももたらす可能性があります。私たちが目指すべきは、従来のやり方にとらわれず、自らの「夢」と「目標」を設定し、心豊かに過ごすことであるといえます。これからの人生を見つめ直す、良い機会となることでしょう。